――"だいすき"っていって―― いつもはウザったい位押しが強いのに、変な所でヘタレなんだから…。 放課後。教室には、私たち以外誰もいない。 一生懸命に机に向かっている明。前の席に座って、明を見つめる。 「明、だいすきだよ」 「……はい?…何デスか急に」 「明がなかなか"スキ"って言ってくれないから、言ってみた」 「はぁ……で、オレにどうしろと?」 「だいすきって…言って?」 目を見て真剣に…、あくまでも真剣に言う。 「いや……ね、そのさ…オレそゆキャラじゃないし?」 「私は言ったのに、明は言えないんだぁ?あー、もしかして心にも無いコト言えないって?」 わざとらしく言う。冗談半分、本心半分。 でも、これくらい言わないと駄目なドヘタレだから、この人は……。 「ちょっ!!心にも無いコトって……。」 「じゃあ、言って」 「あ〜、だ…だいすき…デス」 "だいすき"ってたった一言なのに真っ赤になる明。 まっ、明にしては上出来、上出来。だから、小さい声で言った『チクショウ』ってのは聞かなかったコトにしてあげる、…今日はね。 無理だ・・・・;;川村→保田は掴めない(;´д⊂)